組織のライフサイクルと在り方です!

海森 寄与師老です。人と同様、組織にもライフサイクルがあります。急成長する時期もあれば、縮小する時期もありますよ。常に成長し続ける組織なんてモノはないのですよ。人が子供から大人迄段階で成長する様、組織も成長を段階毎に考えると解り易いです。素晴らしい団体があり、それを見本にしても組織のフェーズ(段階)が違うと逆効果です。真似をする位なら、思い切り良く、そちらの素晴らしい団体に合流する方が簡単ですよ。ライフサイクル毎、各フェーズの注意点、組織の成長と成熟に繋がることを纏めました。自団体が現在どの段階にいるのか、これからのアクションをどうするのか、考えましょう。何よりも大事なのは、目標であり目的ではありません。戦略であり戦術ではありません。

第1フェーズ:創業者推進化(リーダー化)【ポイント】目標設定をするどんな組織も団体も、先ず初めは『やりたい!』と誰かが声を上げることから始まります。初期には創業者(リーダー)の目標=組織の目標です。人数が少ないので、リーダーの想いが組織全体に反映されます。この段階で求められるのは、【革新性と創造性】です。既存のものであれば、既存の団体でやれば良いので、新しく始める必要はありません。何もない状態からスタートするのですから、思い通りにはならないことだってあるでしょう。リーダーの頑張りだけで、このフェーズでは成長出来るといって間違いではありません。今はwebで人を集め易くなったので急成長はし易いのですが、未だこのフェーズ内です。目標がなく、目的だけの組織は、【ツルむことが目的のお友達ごっこ】でしかありません。ツーリングに行くぞ!だけでは目的であって目標ではありません。目標設定をしましょう。目標がなく目的のみでも、明記さえすれば、こんなハズじゃなかった、は防止できますよ。目的のみでは何年経てもこのフェーズを卒業出来ません。ワンパターンだと思われます。

第2フェーズ:共同体化(ゲマインシャフト化)【ポイント】組織全体でスキルと権限を行使出来る様にする躓くことが多いのがこの第2フェーズ。第1フェーズで創った組織を引き継ぐ段階ですね。このフェーズの注意点は、【権限だけでなくスキルの引継ぎを全体に行うこと】ですよね。リーダーを譲っただけでは引継ぎではありません。リーダーが務めていた役割を自分達で出来る様にすること。リーダーから次リーダーに引き継ぐだけでは結局第1フェーズの、【首の挿げ替え】でしかありません。全てを引き継げる程、【暇人】が出るか難しいですし。有能な方というのは、別趣味や、本業や、副業や、ボランティアも、と忙しいですからね。リーダーから各分野のトップへスキルと権限を分配しましょう。リーダーの想いは組織の想いへと変わり団体理念として残ります。各分野の最終チェックではリーダーではなくて、各分野のトップ毎に行えば三権分立も成立しますね。ここでの失敗パターンというのは、リーダーと各分野のトップだけで団体総意を、【ブラックボックス】で決めてしまうことです。大勢の人心を失うことに繋がります。このフェーズで静かになってしまう団体が多いです。

第3フェーズ:制式化(ユニフォーム化)【ポイント】組織の文化を築き成熟させるこの段階迄来れれば組織としては安定期です。昔から長く続いている団体や、サークルはこのフェーズが多いです。このフェーズで、【組織の効率化】が図られ、ルールの確立、活動日や大事な行事日程等の、今迄ハッキリ定まっていなかったことも確立されます。日々の活動も、今までのノウハウや経験が出来るために、より良い活動が出来ますね。この段階で団体の色が出来、【文化】レベルになります。懸案は、【官僚化】することです。効率化するがあまり、何だそれ?と思うルールも出来たりします。息苦しさや、やり難いと感じる人が現れます。組織のためにはある程度は必要だと思いますが、行き過ぎては、親分気質がある者や、個性的な人材が離れてしまいます。【効率】と、【自由】の兼ね合いが難しいです。組織として成熟させるのがこのフェーズです。趣味団体では到達点です。第1フェーズの出口や、第2フェーズの入口でも、まるで、【飛び級】の如く、第3フェーズ的なこと迄も始めて、静かになってしまうどころか、消えてなくなってしまう団体が多いです。

第4フェーズ:機能体化(ゲゼルシャフト化)【ポイント】目標を達成出来たら一旦店仕舞する最後のフェーズは、【組織のチーム化】。趣味団体でこのフェーズになることはないです。企業でいうと、【子会社設立】が近くて、団体でいうと、【支部設立】が近いのでしょうかね。このフェーズ迄成長すると夫々の活動も精巧化します。この段階ではリーダーが各分野全てに口出し出来るレベルではなく、各分野のトップが責任者で、リーダーは運営だけ。各分野には力が付いて、【組織のチーム化】が発生します。団体の規模も大きくなって、団体に属する感覚よりも、チームに属する意識が高くなり、団体の統一感が薄まるのが、このフェーズです。大きくなり過ぎると全ての人が完全に満足することは難しいですよね。機能体化が1度出来上がると、目標を達成しても、チームは自らのため生き続けますね。組織継続させることが目的化します。新メンバーでもやってみよう、新任務も獲得しよう、となったら、共同体に変容(逆戻り)していますよね。それも一部だったハズのチームで。このフェーズ迄進んで、夫々の目標を達成出来たら、是非、一旦店仕舞いしてください。

P.S 目標は、ボランティア団体だと設定し易いのですが、趣味団体では曖昧ですよね!各メンバーのレベルも違って難しいです。人のレベルが揃うといえば、学校や会社です。例で、ある大学(頭の良い子しか入れない!)のモーターサイクル同好会は以下の通り。目標と目的が設定されています。さすがです。でも毎週ツーリングに行くんだ!暇だね?
◎講習会、ジムカーナ、オフロードを通し運転技術と安全運転の向上
●毎月の免許センターでステップアップ講習会
●年2回の別大学との合同ジムカーナ大会
○毎週の短距離ツーリング
○季節の中距離ツーリング
○夏休みの長距離ツーリング
○各種呑み会で親睦を深め、次デスティネーションも決める
別の地方の大学では将来の海外ツーリングのためTOEICで600点を目標にしてるとか。点だけ高くても仕方ない(学生はそれに気が付かない)けど、やらないよりは良いです!やることで、新たな知見が得られるでしょうし、そこから別の世界が観えるかもですから。モーターサイクルのツーリングクラブというのは往々にして目標がないことが多いですね。全員が楽しめるクラブが目標とか、帰宅時間18:00目標?それは目標ではありません。ツーリングクラブでも、自転車では目標設定し易いですね。ダイエットや健康を目標とか。モーターサイクルでも、レーシングチームなら目標が必ず定まりますよね。クラブではないけど、【アルプスヂイさんズ】も凄いですよ!私は出来ますが、目標は夫々個人がソロでアルプスをツーリング出来る様になること。皆さん独語を習い始めましたし、国内ツーリングでは、私を含めたランカー(5人もいる!)に、ランカー以外の方(5人)が、ライディングを教わっています。生徒の最年少は52歳!私より歳上ですが謙虚ですよ!独語はダメ!何でだろう?英語の能力は全員私より上なのに?習い始めの年齢かな?

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