BCLのことって、ご存知ですか?

海森 寄与師老です。中学校の頃は、旅マニアで、かつBCLマニアでした。BCLとは、ブロードキャスティングリスニングもしくはリスナーの略です。この頃は、国内では自由に旅していましたが、外国には行ったこともなく、BCLで外国の日本向け短波放送を聴き、未だ見ぬ国に思いを馳せていた訳です。そういえば、ベイシティローラーズも同じ頃でした。こちらはBCRと略されていました。聞いたことないですか?S・A、T・U・R、D・A・Y、Night!本題はコチラではありませんでした。

東京都内の中学校だったので、電波状況が悪く、短波用のアンテナを自作し、友人と共同で運営していました。近所の大学生(この方、その後ソニーに就職)はアンテナ使用量を我々に払ってくれました。このお金を握り締めて、アキバ(今と目的が違って電器部品を買うため)に行きました。そして、また、アンテナを立てて、お金を貰って。全て近辺なので、アキバ=アメ横+上野駅+東京駅も含みました。千葉県の生家だと受信機内蔵アンテナでも受信できることに吃驚もしました。受信機は今や伝説になっている、ソニースカイセンサーICF-5800でした。

BCLの醍醐味は(人で様々ですが)受信して、放送内容レポートを放送局に(国際郵便で)送り、ベリカードと呼ばれる受信確認証が返送されることでした。出力の大きいラジオ・オーストラリアと北京放送局とモスクワ放送は、東京都内受信のお得意先でした。珍局受信は東京都内では無理で、千葉県に帰ったときに、大原漁港のアンテナポールに短波用アンテナを立てさせてもらって受信しました。ドイチェ・ヴェレとBBCが戦果でした。ドイチェ・ヴェレはDBの切符の買い方、TEEの乗り方なんて放送していました。旧東側の放送局はプロバガンダやイデオロギー等を。日本向け短波放送でなくても、国内向けの通常放送だって放送内容レポートを放送局に送れば、ベリカードが返送されてきます。落合恵子バージョンのベリカードが欲しくて、文化放送も得意先でした。ただ、この方法と、ファンレターとの違いが明確ではないので、国内放送に送るのはヤメました。

P.S 今やインターネットの時代なのでBCLやHAM(アマチュア無線)は死語になってしまった様ですが、情報が少ない時代でしたから、外国や無線の知識を得るのに、いい趣味だと思いました。

写真は親元にまだあった、ソニースカイセンサーICF-5800。バリコンに埃が詰まっているのか、チューニングできませんでした。いつか直そう。すでにポンコツですが、カクイイです。

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