田舎暮らしは能力開発が必須よ!

海森 寄与師老です。田舎暮らしを考える現役世代は多いと思います。そのアシスト団体もあります。これらを頼ってくる方もいるでしょう。元々田舎の出なら不動産物件を決めるだけのことですが、都会で大人になった方は不動産物件を決めるだけで終わりません。草刈をしなければなりませんし、身に危険を及ぼす動物の駆除もしなければなりません。職業としての農業や林業や漁業とは別に、暮らすためだけの能力開発も必要なのです。

田舎暮らしのアシスト団体の構成員の8割方は《都会暮らし崩れ》なのです。田舎暮らしに対し、そこまでの知見はないのです。あえていえば《知ったか》なのです。貝の【しったか】は美味いけど、人の《知ったか》は食えません。コイツらは他人には田舎暮らしを推奨する立場にもかかわらず、自分では田舎暮らしで必要な行動がとれず、自分の身の回りのことは、現在の立場を利用して、【ぢのもん】にタダでやらせているのが実態です。この様な行動を《やりがい搾取》というらしいが。地方の第3セクター鉄道がボランティアを募ると用いられる用語ですね。自分が発信できるのは《都会にもある様な》コジャレた商業施設(コチラも同類項がやっていたりする)のこととかのみ。

以前、某団体に所属していた頃、刈払機取扱作業者の安全衛生教育を行ったことがあります。ちゃんと公的な資格を取得できるイベントですので、私が抜けても今後も継続することでしょう。田舎暮らしの(ホンの1部だと思うけど)能力開発イベントだったと思います。参加した方が《面倒臭いオヤヂ》で、曰く、近い将来に、九州で田舎暮らし、林業に就く、だそうです。どう考えてもそれは良いのです。個人の勝手ですから。しかし、アレ教えて、コレも教えて、何故、何、と面倒臭かったです。夢を具現化?自分で自分を磨かないで、他人に教えを請いてばかりじゃあね。私の5歳程年上でしたが、全く体力がありません。林業に就くには、知識だけでなくかなりの体力が必要です。田舎暮らしだけでも知識だけでなく体力が必要ですね。

田舎暮らしで体力が必要な理由は、交通機関にあります。リタイアしてすぐなら、自分で自動車(パーソナル・ヴィークル)を運転していれば、問題はありません。しかし、誰でも歳を重ねてしまいます。いつか自動車を運転は危険とみなされる様になります。交通弱者になります。すると公共交通機関(ソーシャル・トラフィック)にお世話になることになります。コレが都会に対して、体力が必要な理由です。駅や停留所は遠い、滅多に来ない、荷物も自分で運ぶ、等です。50歳過ぎてからでは、もう体力は向上しませんし、低下するだけです。若い頃からの履歴が低下を遅らせるのに重要なのです。では、50歳過ぎたから、もう運動しても無駄?いいえ、そんなことはありません。現在の、55歳なら55歳の健康のために運動はしなければなりません。運動しないで良い理由は何歳だろうがありません。運動しないで歳を重ねてしまったら、将来都会で人生の終わり頃を暮らすしかないです。

P.S 今現在は少子化によって利用者が減っている、地方の第3セクターの鉄道は、今後20年以降は高齢化によって利用者が増えることが期待できます。私も将来、いすみ鉄道を利用するでしょう。目先の不利益で廃線してしまったところは20年後に後悔することになりますね。それでも残った、いすみ鉄道のためにボランティアはします。いすみ鉄道が《やりがい搾取》しているといわれないために、全くの個人的行動として。

kriegel@mailxu.com