《チンクイ》の季節がやって来ます!

海森 寄与師老です。海に入って、クラゲの季節でもないのに、何かに刺されたことありません?キンカン塗っても、かゆみがとれないし赤いプツプツ。触手も見あたらないし?一体コレは?笑ましい俗称《チンクイ》です。このユーモラスなネーミング、誰が考え出したか解りませんが、まんまですよね!しかし、男性に限らず、女性も刺されます!マ●クイでも良かったハズですが、それはさておき。そろそろ海水温が上昇し始めます。すると。

《チンクイ》の正体ですが、甲殻類(=エビ・カニ)の幼生ですよ。甲殻類は卵から孵ると、プランクトンとして海中を漂いながら、変態を繰り返し、生活する場所を変えてゆきます。(もしくは生息場所に合わせ形を変える、のかも)脱皮しながらエビやカニへ成長します。この内で、《ゾエア》と呼ばれる段階の幼生が、俗称で《チンクイ》です。触れたら痛そうな棘と足!大きさは3mm位と肉眼ではほとんど見えません。クラゲの様に目視で確認できませんから、自分から逃げることは不可能です。効かないけどキンカン持って。

《プレゾエア》200mくらいの深い海底で孵化します。体長3mm程。ボウフラ似ですよね。ひたすら海面に向かって泳ぎ上がります。

《ゾエア》孵化から20~30分後まだ海面に達しない内に最初の脱皮を行い、ゾエアになります。脚や長いトゲで体を安定させて約1ヶ月間程は海面近くで生活し再び脱皮します。その後次第に深くに移動し再び海底付近に来ると変態します。

《メガロパ》さらに深い海底に降りてほぼエビ・カニの形になります。海底で物に摑まりながら稚ガニ・稚エビへ脱皮します。

小さなプランクトンのため、大潮の上げ潮や、台風のうねりなどで波打ち際や海面近くに溜まるらしいです。海水温が高くなってきた頃が最も刺される可能性が高い時期ですね。成長時期とも重なります。《チンクイ》には足があるので波打ち際の砂の中、沖のブイに絡まっていることが多いです。刺される場所も《チンクイ》が絡まり易い場所が中心です。例えばリーシュのベルクロの裏やウエットスーツの袖周りや、首周り。男性の場合には、【ギャンドゥ】にも絡まる!そうです。この場合だけは、私は体毛が薄くて良かったですよ。

残念ながら、対策はありません。《チンクイ》のいないポイントに行くか、マリンスポーツを止めるか?サーフパンツはヤメて、スプリングを着用で、【ギャランドゥ】は保護できます。サーフパンツをどうしても穿きたい場合には、中に競泳水着を着用すれば、良いですよ。無駄毛処理も有効な方法ですよね。特に女性は、この件以外の目的で行うでしょうしね。夷隅郡市での《チンクイ》は、イセエビの《ゾエア》の可能性が高いです。成体になれば、【ごっつぉ】ですが、幼生の時には、私のウェットスーツの中に入ったのかもね?ですよ!

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