【新規】高齢者の加害交通事故を減らすには!

海森 寄与師老です。私も既に初老ですし、80歳迄生きられたとしたら、その時点で免許返上しようと思っているのです。何故って、高齢ドライバーによる死亡事故が後を絶たないからです。ブレーキ、アクセル踏み間違えや高速道路の逆走、高齢ドライバーが引き起こす、【暴走】は昨今の社会問題です。75歳以上のドライバーの死亡事故は年々増え続けます。何と、’14年は全体の12.9%も発生しています。他人を巻き込む重大事故が頻発する状況は不注意では済みませんよね。

高齢者の運転免許を取り上げろ論が出ています。警察庁も事あるごとに運転に不安を覚えている高齢者に免許証の返納を促すも65歳以上の運転免許保有者1710万人中、’15年自主返納したドライバーは27万人しかいないのです。’17年3月に施行される改正道路交通法では、免許更新時に認知症と疑われた75歳以上のドライバーには医師の診断を義務付け、それ以外にも、交通違反があれば診断を受けさせる制度へと変わります。勿論、免許や道交法での対策は必要。一方で、高齢ドライバーの事故防止を兼ね各自動車メーカーから自動ブレーキや運転アシスト機能等の最新技術内包した自動車が多数登場していますね。しかし、これらは、【運転補助】に過ぎず、事故防止が出来るものではありません。

私は自動車メーカー勤務エンジニアです。MT(マニュアルトランスミッション)運転を高齢者の義務にしてはどうでしょうか?現在ではAT(オートマチックトランスミッション)ばかりですね。高齢者もAT限定免許しか持っていない人はいると思います。しかし、アクセルとブレーキを踏むだけの簡単操作ゆえに操作ミスに繋がり易いのは確かです。MT車だと、クラッチを切りギアチェンジをしなければなりませんし、操作が悪ければエンストもしますが、クラッチさえ切れば絶対に暴走はしません。MT車を運転出来る位の技量もないのなら、【生涯ドライバー】になんて絶対になれるハズがありませんよね。問題は日本国内仕様にMT車を選択出来るモデルが少ないことですか?市場反映した結果がAT車ばかりなだけなので、市場にMT車のニーズがあれば直ぐにでも用意出来るハズ。各自動車メーカーは、【民間企業】なので何とかなりますよ。

最終的には高齢者の自覚を促すしかありません。地方で足代わりに自動車を使う人には、免許返納したら生活が成り立たないと訴える人が多いでしょう。そうした人は代替となる公共交通機関の運賃負担救済等が必要ですかね?実は自動車を維持するには相当金額がかかります。近所のスーパーや病院を行き来するだけならバスやタクシーを使った方が安上がりと思えます。取り返しのつかない事故を起こすリスクを高める位なら、きっぱりと年齢を決めて自ら自動車を手放す選択肢を持つことも大切ですね。高齢者の自動車離れは私のいる業界には由々しき事態かもですが、先進安全技術や地方交通インフラを促進させる契機だと思えます。但し、地方交通インフラの方も高齢化が進行します。交通インフラの方が事故に遭う可能性が高い社会なんて嫌ですが、冗談ではなく、こちらも今の内から手を打つべきですね。

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