バイオフューエル導入航空会社

海森 寄与師老です。過去にディーゼルエンジンについて、低質燃料の適応性が高い。原油の精製に使うエネルギーが小さい。マルチフューエル性もあって、植物由来燃料が使用できることから地球温暖化インパクトが植物由来の燃料を使えば、再生可能の扱いでCO2のカウントは0(ゼロ)になり、CO2が発生しない訳ではないが小さくできる。また、ガソリンよりは燃料の取り扱い、保管の安全性が高い。と書きました。

ジェットエンジンにも同様の特徴があります。通常使用する燃料はケロシンといい、日本でいうところの灯油に近い組成です。レシプロエンジンとは違い、連続燃焼しているため、炭化水素とヒドロキシ基(アルコール)はどの様な分子構造でも、燃やすことができます。マルチフューエル性はディーゼルエンジンよりもさらに高いといえるでしょう。植物由来の燃料を使えば、CO2が発生しない訳ではないのですが、再生可能扱いでCO2カウントは、0(ゼロ)になります。

今現在は植物由来バイオフューエルのコストはケロシンの2倍だそうです。それを50:50に混合して使うそうですよ。しかし、CO2取引が始まったら、CO2排出量は半分相当で、CO2取引価格により、高くても植物由来バイオフューエルを使っても十分に相殺できる、と考えられます。テスト飛行は随分と始まっていますが、テスト的でも、運行に供するとのこと。KLMとフィンエアとルフトハンザが名乗りを上げています。特定路線と機種のため、エアバス、ルフトハンザ・テヒニーク、アムステルダム・スキポール空港、1体プロジェクトの気がします。

運行する上で、植物由来バイオフューエルの取り扱いや、エンジン設定変更、シール類、燃料系ゴム部品の仕様変更、場合によっては燃料加熱システムの追加等を詰めて行くのです。最初に運行に供するのは、コストもかかり、苦労もあると、思います。がんばってくださいね。燃料供給はインフラです。使うことで、消費することで、生産することで、コスト低減、品質向上、生産効率向上、もします。私の業界、鉄道業界、とも共通項ですので。

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