Vorsprung durch Technikの意は?

海森 寄与師老です。タイトルは独語で読みは、【フォアシュプルンク ドゥルヒ テヒニーク】で意は、【技術を通じて前進】です。CMで観ますよね!心音?付きで。このCMの自動車メーカーではなくて、日本、ドイツ共に絡んだ鉄道の話です。

中国の北京と上海を結ぶ高速新線が開業しました!延長1318kmだそうで、【CRH380】が最高時速約310km/hで運行だそうです。この最新列車は、川崎重工業をはじめとする日本勢(E2系新幹線)や、ジーメンスを中心とするドイツ勢(ICE-3型)の技術を基に開発されました。が、中国側は独自に開発したものとして、日米欧、ロシア、ブラジルの5ヶ国・地域で特許取得手続きに入りました。ここで注目は、E2系は日本では275km/h運行までしかしていませんが(政治的、電費的にであって300km/h運行は可能)、310km/h運行に供されていることです。ICE-3型はヨーロッパで320km/h運行していますが、北京オリンピック時は北京⇔天津間で350km/h運行していました。どちらも、より高速で運行できる仕様にはなっていないそうです。こんなチャレンジは【技術を通じて前進】ではなく無謀といえるものです。

特許の審査というのは申請先各国でそれぞれ進められ、日独などと類似の技術であれば却下されますが、他方、例えば、日独の技術を混ぜて改良した、いわば2個1+α的な、少しの手直しでも大きな効果を生む技術であれば認められてしまいます。後の結果次第では紛争につながる可能性も。中国に特許を握られると、色々と面倒になるハズですよ。日本もドイツも、カリフォルニア州の高速鉄道計画に入札する方針で、中国側特許取得の動きが影響を与える可能性は高いです。ある企業の、ではなく、国家的な知的財産を守る戦略が試されているぞと思います。元々、中国は知的財産権にはいい加減で、巷にはコピー製品が氾濫し、コピー製品をコピー原本国に輸出したりして、散々すったもんだが。中国側曰く、『漢字教えてやったのに特許料もらってない!』何年前の話だがね!?『安い製品を市場は求めている!』安くてもそれ以上にボロいし、毒までも入ってるって!赤い製品は気をつけた方が良いかと。顔料に鉛(Pb)や水銀(Hg)が使われているかも?

今回、高速鉄道では、コピー扱いされないための先手、知的財産権での係争を前もって止める戦略なのでしょう。導入先だってアホではないので中国の高速鉄道がいくら安いとしても買いませんって!しかし、入札はしても特許料を中国に払うハメに?さらに、第3国ならともかく、日本やドイツで特許申請?【釈迦に説法】って例えは中国にはないのか?最初に技術導入することは仕方がないし良くある話です。日本やヨーロッパと違う環境(例えば、多塵地域とか)で技術を磨いて欲しいですよね。【技術を通じて前進】です。それからですって、技術供与元になれるのは。日本だって140年も経って、やっと技術供与元のイギリスに逆技術供与できる様になったのです。日本やドイツから特許料を取るって?200年早いな?

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