ICE-1とICE-2について述べてみます

海森 寄与師老です。ICE-1とICE-2については【投稿】したことがありませんでしたよね。【イー・ツェー・エー・アインス】および、【イー・ツェー・エー・ツヴァイ】と読みます。電車の、ICE-3【イー・ツェー・エー・ドライ】と違い、機関車+客車で編成されています。

ICE-1とICE-2は技術的にほぼ同じ。ICE-1は(機関車+14両客車+機関車)16両固定編成、ICE-2は((機関車+6両客車+制御客車)*2)16両分割可能編成、2両も食堂車があります。食堂車はルフトハンザとDBで共同開発の食事が供され、美味ですよ。ドイツ料理に限らず、ヨーロッパ中の料理が出ますよ!ICE-3はブッフェしかありませんから、鉄道旅行の醍醐味は、むしろコチラの方が上です。当たり前ですがVVVFノイズもありません。ICE-3登場後はコチラはTEEの雰囲気(世代的に私は知らないが)でしょうか?

当初SNCFのTGV(テ・ジェ・ヴェ)と同じ、機関車+客車のプロセスで開発競争をしていました。韓国高速鉄道の入札でSNCFに、ぎりぎり負け、追い討ちをかけるようにエシェデでの脱線事故があったため、イノベーション・モデルは、ほぼ同時期に開発終了していた、ICE-3に譲ることになります。ICE-3開発中JR東海が(電動台車で)協力していた様です。速い列車はICE-3、遠くまでノンビリ列車(といっても280km/h運行)はICE-1かICE-2と現在は棲み分けています。

時間に余裕があれば、ICE-3と、ICE-1かICE-2どちらも乗ってみるとよいでしょう!ICE全てで、おススメはICE-2の食堂車のブッフェ部分と、ICE-3の先頭1等車ですね。ICE-1はブッフェ部分はありません。また、SNCFのTGVと同じ、機関車+客車ですが、連結器の精度はDBの方が上だと思います。バックラッシュ・インパクトは全くありません。TGVは24系客車レベルです。

P.S ’98年6月3日、ハノーファの60km北方のエシェデ付近でミュンヘン発ハンブルク行ICE-1が200km/h走行中に、動力車のすぐ後ろの中間車が脱線し橋脚に衝突し、さらに後続の客車が折り重なるように次々と衝突しました。この事故は、死者101名、重傷者88名もの被害で、ドイツ鉄道で史上最大、そして、世界の高速鉄道史上最大の犠牲者を出す事故となってしまいました。原因と考えられたのは、弾性車輪破損です。ICE-1中間車は元々1体圧延車輪だったが、乗り心地の改善やコスト削減を目的に弾性車輪に交換されていました。事故を受けて、ICE-1は1時全て運用から外され、一体圧延車輪に戻されました。この事故編成は廃車となりました。事故は発生してしまったが、救助体制、原因究明、復旧体制でドイツの株が上がったのは事実です。

写真はフランクフルト中央駅停車中ICE-2。ICE-2は鉄仮面、ICE-3は蚕。エネルギー源は、桑の葉っぱ?ウソです。ICE-2制御客車の写真も撮ったのですが、見当たりません。

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