フォーゲルフリュークラインとは?

海森 寄与師老です。タイトルは独語、意は《渡り鳥線》ということです。ハンブルク/ドイツとコペンハーゲン/デンマークを結ぶ系統、プットガルテン/ドイツとロービュ/デンマークの間は鉄道連絡フェリーによる航送を含む系統です。

各地で電化が進み、長らく定期運用を離れていたICE-TDは休車となっていました。波動運用に使用されることはありましたが、動くことは少なくなっていました。’06年には、ドイツで開催されたサッカーワールドカップの観客輸送や選手輸送に使用されたりしましたね。この《渡り鳥線》で、ICE-TDが久しぶりに営業運転に復帰したのです。この系統は、ECとして、デンマーク国鉄IC3型気動車(ドイツ乗り入れ対応編成)が運用されていましたが、ICE-TDで(デンマーク乗り入れ対応して)増強されたのです。この共同運行開始でIC3とICE-TD両方が活躍することになりました。’08年3月からはハンブルク⇔コペンハーゲン間は、計4往復運行されています。

ICE-TDとは、ICE高速化効果を、非電化路線へも拡大するための、気動車のICEのことです。外観はICE-TやICE-3からパンタグラフを外したもの考えればOKです。車室内も排気管の逃げ(膨らみ)がある以外はICE-3と同様です。最高速度=200km/h、発電機エンジン出力=560kW/1両、動力伝達方式=電気式、で、200km/h運行可能の気動車ですよ!560kW≒760PSです。DMH11よりも外観小さいエンジンですが凄い出力です。ドイツのディーゼルエンジン技術はやっぱり凄いです。乗ってしまうとエンジン音は遮られてるため気動車という感じは全くしませんし、エンジン音を遮る技術を投入しているため、電気式だからあるハズのVVVFサウンドも聞こえません。つまりICE-3よりも静かだということです。

個人的には最も好きな鉄道車両ですから、活躍する場が出来て良かったです。’06年に、サッカーワールドカップ決勝戦観戦のため、フランクフルト⇔ベルリン(電化区間)臨時IC(ICEではない)で乗りましたが、定期運用はホント嬉しいです。もう2度と出現しないかもの高速気動車ですからね!

写真は乗客ごとフェリーに搭載されるICE-TDです。搭載後はフェリーのキャビンへ移動します。なかなか出来ない経験です。この方式も新しい橋の建設により、’18に廃止されることが決定しています。行くならこの5年程ですよ!私は丁語は出来ないですが、独語と英語でなんとかなります。デンマークは。

写真は反対方向に向かう同じフェリー会社、スカンドライン。この写真では解りませんが、両船首両操舵室です。規模は違いますが香港スターフェリーと同じ構造になっています。45分程の航海で15分もかけて船首回したのでは効率が下がりますものね。カモメが多数やってきます。エサをあげても良い様ですが、カモメ類はカラスよりもはるかに凶暴です。革手袋をした方が良いです。

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