サンゴの植樹?事業?に思うこと

海森 寄与師老です。珊瑚礁、綺麗ですよね!傷んでいると、『あーあ!』という気分にはなります。

サンゴのポリプ(胃とかに出来るポリープと同じ語源)の1つづつに褐虫藻がいて光合成をすることで、サンゴも生き続けることが出来ます。水温が27℃を超えると褐虫藻はポリプから出て避難してしまいます。これを白化現象といいます。日光が必要、かつ水温が27℃以下が望ましい、ということで熱帯ではある程度深いところで発達します。人の目に付きやすい浅いところで発達するのは、熱帯より亜熱帯の方が適しています。慶良間諸島も、小笠原諸島も、グレートバリアリーフも亜熱帯です。世界に冠たる綺麗な海、というのは大体が亜熱帯の海です。

では、サンゴを保護、植樹って何でしょうか?子孫が残せ、その生物が繁栄出来る環境をお返しするということが究極の保護だと思います。つまりサンゴが育つ海洋環境を整える努力をすることだと思います。オニヒトデの駆除って何なんだ?オニヒトデも生きる権利がありますよね。慶良間諸島も、オニヒトデが大量発生し、食べ尽くされた感じでしたが、ここ数年で復活しています。自然の力は人の力より強い。オニヒトデの被害があっても、その次の年には新しいサンゴが育つ、これが食物連鎖の基本であり、自然の摂理です。食物連鎖とは1方的に食われ続けることではなく、再生可能な範囲で食うか食われるか、という状況だと思います。でなければ、捕食者の方も滅んでしまいます。

サンゴを養殖し、植え付け?何が目標なのでしょう?違う海域のサンゴを育て、違う海域に移植して育つのでしょうか?仮に育ったとして、ダメになる根本原因を取り除かないと、結局はダメになるか、そのサンゴのために、今までとは環境が変わってしまうでしょうし。サンゴの植え付をして、お金を儲けている人がいることが、問題なのだろうと想像します。ビジネスのためにサンゴを保護(するフリを)しても、その行為自体、環境破壊なのでは?

P.S 一番手っ取り早い環境保護はダイバーを減らすことです。直接的に環境破壊をしているのが目に見えます。これを目撃してしまったら、老眼かどうかに拠らず、ダイビングは嫌いになります。夷隅郡市の海は温帯の海なので、最初からサンゴがなく、海藻だけで、ホントに良かったと思います。

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