【新規】稚内~コルサコフ航路’15年で廃止?

海森 寄与師老です。’14年夏にサハリンに行こうとしていました。来’15年夏はサハリンに行くスケジュールが取れません。それでもサハリンは逃げないだろう、とタカをくくっていましたが、個人でサハリンを訪れることには危機が迫っていますね。残留日本人の方々や旧樺太引揚者の方々には、祖国や、かつて暮らした場所を訪れるためには本当の意味で危機です。

というのも、北海道の稚内港とサハリンのコルサコフ港を結ぶ定期フェリーを運航するハートランドフェリーが、赤字を理由に同航路での運航を来’15年で廃止を検討しているのです。日本とサハリンを結ぶ唯一の定期航路で、近年は夏の6~9月に約30往復してきたが、’15年9月の運航が最後となるか?ハートランドフェリーは礼文島、利尻島など離島航路に経営資源を集中させるためサハリン航路から撤退を決めたのですよ。定期航路は’99年に開設。サハリンの原油や天然ガス開発用の重機の輸出が盛んだった’06年度に比べると、’14年度の貨物量は1/8に激減。赤字が続き、廃止の危機に直面した’10年からは稚内市に年間約¥5千万補助金を受けてきたが、業績は上がらなかったと。この部分は第3セクターに似ています。ハートランドフェリーは『体力的に厳しかった。苦渋の決断。』と話しているそうです。サハリンとの経済交流を狙う北海道の経済界にとっては打撃ですが、国際交流を1民間企業と1地方自治体だけに行わせる日本という国家もどうかしています。

ただし、国際航路なので日本側の問題だけではありません。サハリンに限らずロシアへの旅行難易度はかなり高いです。訪れても2次交通の問題があります。サハリンは北海道以上の原野です。ですから、私の計画はツーリングだったのです。ところが、この場合にも燃料の素性の問題がありました。サハリンには油田があるものの製油所はありません。サハリン産原油は最も近くてハバロフスクの製油所で製油されサハリンに戻すのです。旧ソ連軍用車対応のオクタン価76が最も流通しているのです。日本車の中古車が多く流通する様になって、オクタン価98、95、92、80が流通する様になったそうですが、あくまでユジノサハリンスク近郊の南部サハリンだけですし猛烈に高いのです。北緯50°以北はオクタン価76ばかりです。日本国内仕様のモーターサイクルは日本のレギュラーガソリンの対応がされて、ワーストケースでオクタン価88想定です。実売でオクタン価91位です。日本国内仕様のモーターサイクルにロシアの旧ソ連軍用車対応のオクタン価76を入れれば、ノッキングにより一発エンジン破損に繋がります。自前のモーターサイクルは2次交通どころかトラブルメーカーになります。私は、某石油会社に依頼しオクタン価ブースターをブレンドしてもらいました。オクタン価76のガソリンに35:1で混合すると、オクタン価84になるという代物でした。日本国内用レギュラーガソリンに混合して、ハイオク相当(迄にはならないけどね!)にしてデイトナ675(ハイオク指定)で使用してしまいました。1度ブレンドしたのと同じ物なら、直ぐにでもブレンド出来ます。かなり高い物になります。500ccで¥10,000は優に超えますが、旅先でエンジン破損することを想像すれば安い物です。

日本人がサハリンに行く場合に限りノービザで行けますが、滞在72時間以内限定。ツーリングで北緯50°以北に行く場合、この滞在時間には意味がありません。結局ビザを取得する必要があります。ロシアに於いては、ビザの有無、ビザの種類、で飲食店やホテルの値段が変わります。調べた範囲では、現地ロシア人と、油田関連ビジネス用ビザと、観光用ビザでは1:3:9の値段差になります。現地ロシア人の10倍近い値段を請求されますね。避難所の様な宿泊施設なのにも関わらず、アルプスのユングフラウを望むインターラーケンのホテルと同じ位の金額ですから!これでは幾ら日本からは近いとはいえ、サハリンに旅行しよう、なんて思えませんね!ロシアの観光業がコナれて、ドイツ、オーストリア、スイスと同等になるのは、尚、後100年を要する?周辺国家から奪える物は何でも奪う、帝政ロシア、旧ソ連、の方針が今でも続いているのですよ。日本という国家も大人度が少し足りないと思えますが、ロシアという国家は、【ジャイアンがそのまま大人になった】感じで。

P.S 来’15年は樺太戦後70周年に当たります。日本人から観れば樺太は、【ポツダム宣言受諾後の悲劇の島】ですけど、ロシア人から観れば、【対日参戦々勝と日帝解放の島】。対日参戦々勝祝賀ムードは日本人として耐えられないでしょう。来’15年は未だ稚内~コルサコフ航路フェリーが存在していますがサハリンに行くのははヤメます。ツーリング計画に際し、在ユジノサハリンスク日本国総領事館に多数の情報を頂き真にありがとうございました。’14年は行けず、’15年は行かず、ですがそれ程遠くない将来には、必ずサハリンに伺います。ツーリングなのか、一般旅行なのか、は現在は解りませんが。

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